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ごみ拾ふ明日は七夕星祭

小山正見

朝の元住吉ブレーメン通りに出たら、青年がごみ拾いをしていた。緑の腕章に「防犯」という文字。どこの団体だろう?手に持ったビニール袋にはそれなりにごみが入っている。通りはきれいだと思っていたが、結構ごみがあるものだ。
また一人、また一人と緑の腕章の人がいる。
その先にいたのが写真のこの人。ブレーメン商店街を守る白い鎧の騎士ブレストである。ブレーメン商店街の守り神である。しかし、意外に歴史は浅く、一昨年の10月に初めてお披露目されたばかりだ。
この暑い中、鎧を纏っての清掃活動は誠にご苦労様と言いたい。
「街がきれい」というのは、文化だろう。歯を磨かないと気持ち悪いのと同様に街がきれいでないと何となく気持ちが悪いのだ。
サッカーのワールドカップで日本人サポーターが周辺のごみを拾い清掃して帰ることが報道され、称賛されたことは記憶に新しい。
記憶を辿ると、ぼくも清掃活動に参加したことがあった。
一度は、家族で赤岳に登った時だ。帰りは美濃戸口に降りた。その間、登山道に落ちているごみを下りながら拾い集めた。細かいごみがビニール袋いっぱいになった。良いことをしたと気分が良かった。
もう一回は八名川小学校時代だ。国土交通省のお役人と仲良くなった。その方の手配で船をチャーターし、葛西の干潟まで子供たちを連れて行ったこともある。
その関係で、お台場のいわゆる「鳥の島」に上陸し、清掃活動をするイベントに誘われた。
普段は上陸禁止になっているその「島」は海鳥の巣だった。ヘルメットを被り、恐る恐る島の奥に進む。鳥の糞が至る所を白く染め、異臭が漂う。突然目の前に何かが落ちてきた。
腐った魚だった。木の上の鳥の巣から落ちてきたのだ。
その島にも「密航者」はたくさん居たようでごみは至る所に散乱していた。ごみが山のように集まり、達成感があった。
お世話になった国土交通省のそのお役人は、後に万引きで警察に逮捕されてしまった。
人間は良いこともやるが悪いこともやるのだ。ぼくが今まで無事に生きてこられたのは、もしかしたら運が良かっただけなのだろう。
さあ明日は七夕だ。何を願おうか。