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休暇明け明日に控へて研修会

小山正見

江東区の某小学校での俳句研修会である。この学校は校長先生が大変熱心で毎年研修会を組んでくれる。
昨年は俳句フォトの研修を行った。
転任者も多いということで、オーソドックスな研修内容に戻した。
最初に「朝食俳句」を取り上げた。わかりやすい題材の一つだ。授業てもよくやるパターンである。
「朝、何食べてきましたか?」
目が合った先生に聞く。すると
「まんじゅう」
へぇ、そんな朝食もあるのだ。
この「まんじゅう」を上五に置く。季節が既に秋だということを確かめ、下五に「秋の朝」と置く。

まんじゅう+◯◯◯◯◯◯◯+秋の朝

という形になる。すると考えるのは中七だけでよくなる。
これなら容易い。
一つだけ食う
腹を満たした
昨日の残り
とりあえず食う
熱いお茶添え
いくらでも出てくる。
次はこれを自分の朝食の例で試してみる。
トーストを焦がしてしまう秋の朝
おにぎりは梅干しがよし秋の朝

上五と下五はいくらでも変えられる。

ステーキはミディアムが好き秋の夜
エビフライたらふく食べるクリスマス

俳句は三つの言葉でできている。そのうちの二つが決まれば残りの一つは大概の人(子供)は思いつくだろうというわけだ。
次にこれを赤とんぼを例にしてしてみる。
「ここでもう一つの言葉のヒントを与えるのが教師の仕事。どんな例があるか」を問う。
「空の上」
なるほど、
これが出れば
「空の上スイスイととぶ赤とんぼ」
とできることになる。
「他には?」
公園、四つ角、屋上、草むら、
「つまり、場所ですね。場所がわかると情景のイメージが湧く」
と説明。面白い句ができた

競馬場パドックにつく赤とんぼ

「やるじゃないですか!」
夕暮れ、朝早く、放課後に、など「時」もヒントになる、

夕暮れに寝床に向かう赤とんぼ

雨降ってとか風吹いてなどの天候も
色も言葉も何でもヒントになり得る。
こうやって研修会は進んだ。、
そして句会。20人超の参加者だが、そのうち5句も新米の句が出てきた。この秋も米問題は関心の高いテーマなのだ。
最後にに句会の注意点は選ばれなかった句を「評価し褒めること」と話して終わりとした。
質問に「A Iに作らせる子が出てきたらどうするのか?」というものがあった。
今時、当然の疑問だ。
「ゲームするのにA Iにさせたら楽しいと思いますか?俳句も自分で作るから楽しいんじゃないですか。」
と答えたがどうだろう。