俳句フォトエッセイ2025.12.20切先を天に伸ばして銀杏散る小山正見 「紅葉(黄葉)」は、秋の季語だが、東京の紅葉は遅い。気づけばもう十二月だ。急に木々が色付いてきた。桜紅葉も美しいが、銀杏の散る様には晩秋の風情がある。「銀杏散る」という季語は、銀杏の葉が降りしきるイメージだ。 銀杏の起源は古く、2億7千年前の古生代に遡る。また、樹齢千年、2千年の巨木も各地に存在する。いずれにしても銀杏は長寿だ。燃えにくく、昔から寺社や武家屋敷などに植えられてきた。排気ガスにも強く、街路樹としても広く用いられてきた。 銀杏は、東京都の木(オフィシャルツリー)にもなっている。 銀杏並木と言えば、神宮外苑、絵画館前である。迷わず出かけた。東京メトロ青山一丁目駅から歩いて5分ほど、見事な銀杏並木が天に伸びている。 生憎の曇り空だが人出は半端ではない。外国からの観光客もいれば、制服姿の女子高生もいる。手に手にスマホのカメラを持って記念写真だ。 銀杏の葉を持ってポーズを取ったり、銀杏並木をバックに両手を広げたり、抱き合ったり・・・実に楽しそうだ。 歩道は、銀杏の落葉で黄色く染まっている。銀杏(ぎんなん)の独特の匂いが辺りを覆う。 神宮外苑の銀杏を堪能できるのは今週いっぱいかもしれない。都政新報12/2付「暮らしを豊かにする俳句フォト11」です。
「紅葉(黄葉)」は、秋の季語だが、東京の紅葉は遅い。気づけばもう十二月だ。急に木々が色付いてきた。桜紅葉も美しいが、銀杏の散る様には晩秋の風情がある。「銀杏散る」という季語は、銀杏の葉が降りしきるイメージだ。
銀杏の起源は古く、2億7千年前の古生代に遡る。また、樹齢千年、2千年の巨木も各地に存在する。いずれにしても銀杏は長寿だ。燃えにくく、昔から寺社や武家屋敷などに植えられてきた。排気ガスにも強く、街路樹としても広く用いられてきた。
銀杏は、東京都の木(オフィシャルツリー)にもなっている。
銀杏並木と言えば、神宮外苑、絵画館前である。迷わず出かけた。東京メトロ青山一丁目駅から歩いて5分ほど、見事な銀杏並木が天に伸びている。
生憎の曇り空だが人出は半端ではない。外国からの観光客もいれば、制服姿の女子高生もいる。手に手にスマホのカメラを持って記念写真だ。
銀杏の葉を持ってポーズを取ったり、銀杏並木をバックに両手を広げたり、抱き合ったり・・・実に楽しそうだ。
歩道は、銀杏の落葉で黄色く染まっている。銀杏(ぎんなん)の独特の匂いが辺りを覆う。
神宮外苑の銀杏を堪能できるのは今週いっぱいかもしれない。
都政新報12/2付「暮らしを豊かにする俳句フォト11」です。