俳句フォトエッセイ2025.07.05少しでも役に立てれば半夏生小山正見江東区教育委員会主催の「俳句教育研修会」が行われた。この会は以前にもあり、ぼくも講師を務めていたが、コロナで消滅してしまった。それを復活させたのは、深川芭蕉俳句大会を支える神明宮の内野宮司さんだった。教育長に直談判したのだ。復活して3回目、どういう訳か、俳人の堀本裕樹さんとぼくが二人で講師を務めることになった。堀本さんとは古い縁だ。同じ結社に在籍していたよしみから、江東区での俳句の授業を手伝ってもらったこともある。まだ、彼が俳人協会の新人賞をとる前だった。教室では、ぼくは彼を「俳句の王子様」と紹介したが、堀本さんは、今や俳句界における本物の王子様になっている。参加者は約70人。見渡すと、中には眠そうな顔をしている先生もちらほらいる。そうなのだ。任意の研修会とは異なる。期待して来た先生ももちろんいるが、俳句教育に熱意を燃やして参加している先生ばかりではない。江東区に赴任して、今までやったこともない俳句をさせられる。後悔している先生もいるだろう。仕事が溜まっているのに、研修会に出させられる。最悪!と思っている人もいるに違いない。もっと言えば、どんなに良いことでも上から言われるだけでやる気が失せるものだ。まずそのことを率直に話した。すると笑いが起こった。この笑いで話を聞いてもらう環境ができたと思った。話し始めて、堀本さんとのコンビが昔のように復活した。軽妙な掛け合いが蘇った。俳句指導のコツを話しながら、先生方に俳句を作ってもらった。全員の俳句が揃った。「さすがは江東区の先生方」堀本さんが句評をした。一つ一つの言葉の使い方が実に丁寧だ。それでいて、温かい。ぼくはぞんざいな自分の話し方を反省した。結果的には楽しい研修会になったと思う。少しは先生方のお役に立てたなら嬉しい。
江東区教育委員会主催の「俳句教育研修会」が行われた。
この会は以前にもあり、ぼくも講師を務めていたが、コロナで消滅してしまった。
それを復活させたのは、深川芭蕉俳句大会を支える神明宮の内野宮司さんだった。教育長に直談判したのだ。
復活して3回目、どういう訳か、俳人の堀本裕樹さんとぼくが二人で講師を務めることになった。
堀本さんとは古い縁だ。同じ結社に在籍していたよしみから、江東区での俳句の授業を手伝ってもらったこともある。まだ、彼が俳人協会の新人賞をとる前だった。
教室では、ぼくは彼を「俳句の王子様」と紹介したが、堀本さんは、今や俳句界における本物の王子様になっている。
参加者は約70人。見渡すと、中には眠そうな顔をしている先生もちらほらいる。
そうなのだ。任意の研修会とは異なる。期待して来た先生ももちろんいるが、俳句教育に熱意を燃やして参加している先生ばかりではない。江東区に赴任して、今までやったこともない俳句をさせられる。後悔している先生もいるだろう。仕事が溜まっているのに、研修会に出させられる。最悪!と思っている人もいるに違いない。
もっと言えば、どんなに良いことでも上から言われるだけでやる気が失せるものだ。
まずそのことを率直に話した。すると笑いが起こった。この笑いで話を聞いてもらう環境ができたと思った。
話し始めて、堀本さんとのコンビが昔のように復活した。軽妙な掛け合いが蘇った。
俳句指導のコツを話しながら、先生方に俳句を作ってもらった。
全員の俳句が揃った。
「さすがは江東区の先生方」
堀本さんが句評をした。一つ一つの言葉の使い方が実に丁寧だ。それでいて、温かい。
ぼくはぞんざいな自分の話し方を反省した。結果的には楽しい研修会になったと思う。少しは先生方のお役に立てたなら嬉しい。