俳句フォトエッセイ2025.10.21灯の点りやうやく秋のほのかかな小山正見グループホームで妻と面会した帰り道。国際交流センターの庭に灯が点っていた。妻がグループホームにお世話になってまる四年だ。今年になってからは寝たきりの状態。ほとんど応答はない。しかし、今日は肩を揉んで「気持ちいい?」と声を掛けると僅かにうなづいた。ホームの職員の方が「今朝は食欲がありましたよ」とにっこりして話しかけてくれた。昨日は認知症の人と家族の会の小さな会合に参加した。この会を知ったのは2年ほど前、NHKのテレビ番組であった。すぐに連絡を取り会員になった。この「認知症の人と家族の会」は1980年に結成され、全国47都道府県に支部を持ち会員は1万1千人にのぼると言う。会からは、毎月「ぽ〜れ ぽ〜れ」という通信が届く。その中には神奈川県支部の家族の会の案内も入っている。会合に参加したいとずっと思っていたが、叶わないでいた。初めて参加できたのは、7月のオンラインの会だった。今回都合が合った。地図を頼りに会場に向かった。驚いたのはその場に杉山孝博先生がおられたことだ。杉山先生は神奈川支部の代表で幸クリニックの院長をされている。認知症医療の第一人者で超多忙な方だ。その杉山先生が診療の合間を縫って、参加されておられた。「こんな少人数の会にもいらっしゃるのだ」スタッフの方から、先生はこの日も昼食をろくにとっておられない話を聞いた。参加者は皆、杉山先生のアドバイスをいただくために来ているように思えた。杉山先生のお話はどれも的確で、安心感を与えてくれるものだった。まさか先生にお目にかかれるとは!期待していなかった分感動が大きかった。この先生なら誰でもかかりたいと思えるような不思議なオーラがあった。もう一つ感動したことがあった。スタッフの方々だ。どの方からも穏やかな優しさが漂ってくるのだ。もっと早くこの会を存在を知っていたらぼくの介護も少しはましなものになったかもしれないと思った。
グループホームで妻と面会した帰り道。国際交流センターの庭に灯が点っていた。
妻がグループホームにお世話になってまる四年だ。今年になってからは寝たきりの状態。ほとんど応答はない。
しかし、今日は肩を揉んで「気持ちいい?」と声を掛けると僅かにうなづいた。
ホームの職員の方が
「今朝は食欲がありましたよ」とにっこりして話しかけてくれた。
昨日は認知症の人と家族の会の小さな会合に参加した。この会を知ったのは2年ほど前、NHKのテレビ番組であった。すぐに連絡を取り会員になった。
この「認知症の人と家族の会」は1980年に結成され、全国47都道府県に支部を持ち会員は1万1千人にのぼると言う。
会からは、毎月「ぽ〜れ ぽ〜れ」という通信が届く。その中には神奈川県支部の家族の会の案内も入っている。
会合に参加したいとずっと思っていたが、叶わないでいた。
初めて参加できたのは、7月のオンラインの会だった。今回都合が合った。地図を頼りに会場に向かった。
驚いたのはその場に杉山孝博先生がおられたことだ。杉山先生は神奈川支部の代表で幸クリニックの院長をされている。認知症医療の第一人者で超多忙な方だ。その杉山先生が診療の合間を縫って、参加されておられた。
「こんな少人数の会にもいらっしゃるのだ」
スタッフの方から、先生はこの日も昼食をろくにとっておられない話を聞いた。
参加者は皆、杉山先生のアドバイスをいただくために来ているように思えた。杉山先生のお話はどれも的確で、安心感を与えてくれるものだった。
まさか先生にお目にかかれるとは!
期待していなかった分感動が大きかった。この先生なら誰でもかかりたいと思えるような不思議なオーラがあった。
もう一つ感動したことがあった。スタッフの方々だ。どの方からも穏やかな優しさが漂ってくるのだ。
もっと早くこの会を存在を知っていたらぼくの介護も少しはましなものになったかもしれないと思った。