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葉桜の下のもぐもぐタイムかな

小山正見

妻のお世話になっているグループホームは、我が家から歩いて20分ほどの距離にある。入居してからもう5年に近くなる。通う道は、ほぼ決まっているので、国際交流センターの脇を通り、井田中の裏を行くルートだ。途中に生協のストアとセブンイレブンがある。どちらかの店で、妻の好物のプリンを買っていくのが、習慣になっている。
今の時期は良いが、盛夏は暑すぎて辛い時もある。往復たった40分の距離が辛いとは笑止千万だが、途中の生協かコンビニの冷房に当たって一息入れることも多い。
「自転車を買おう」と何度か考えたが、歩く方が運動になると考えてやめた。
歩くと、植物がよく見える。今の時期は、躑躅だ。一時は、街路がピンク色に染まっていたが、すでに盛りは過ぎた。

たちまちに骸と化する躑躅かな

代わって咲き始めたのは、紫陽花である。梅雨を待たずしてもう紫や薄緑の花をつけ始めている。見事だった紫木蓮の葉はすっかり緑だ。路端にはひなげし。可愛らしいが、毒を持っているらしい。
妻としばらくの時間を過ごした後、武蔵小杉に向かった。このルートを歩くのは久しぶりだ。しばらくぶりの道を歩くと必ず発見がある。
クライミングジム。ボルダリングの練習場だ。駅から離れた不便な場所なのにかなりの盛況ぶりだ。大人も子供も垂直を通り越したような壁に挑戦していく。見ていて飽きないのは、不思議としか言いようがない。
サライ通り商店街に入ると鰻屋があった。値段を見る。鰻丼で2千9百円だ。ちょっと手が出ない。少し歩くとまた鰻屋だ。そしてしばらく歩くとまた鰻屋。
こんな近くに3軒も鰻屋。法政通りにも一軒ある。武蔵小杉には計4軒も鰻屋があるのか。よくやっていけるものだと驚く。
お粥の店があったはずだ。「粥菜坊」という本格的な店だ。中を覗いてみる。
張り紙があった。「現在満席です。並んでも入れません。」そんな内容だ。
「まったく!」
どこか食べられるところはないか。そこに登場したのが、写真の店である。かつて有名な中華料理店があったが、その店が閉店した後にできたらしい。入口に胡蝶蘭が飾られていた。
葉桜の下のテーブルに陣取り、ホットドッグを頼んだ。780円だった。太い熱々のソーセージが美味しかった。その店の名は「mog」である。