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薄暑めく千客万来露天風呂

小山正見

江東区立豊洲小学校の俳句教員研修会の日だった。
先日届いたダウン誌深川の今号もの特集「海の見える公園さんぽ」を見ていた。魅力的な公園が紹介されている。まずは海の森公園。この3月に開園したばかりだ。広さは東京ドーム13個分というから半端ではない。行ってみたいなと思ったが、些か遠い。豊洲ぐるり公園ぐらいなら、午後からの研修会に間に合いそうだ。
このタウン誌深川は、すでに283号。江東区の魅力を余すところなく伝えているダウン誌だ。特集だけではない。新進俳人の西村麒麟氏のエッセイから始まり、地元の町会を巡る記事があると思えば、久染健夫さんの「江戸名所図会」の連載は83回を数える。もちろん旨い店屋の紹介にも事欠かない。
よく毎号毎号、読み応えのある雑誌を作り上げられるものだと舌を巻く。

そう言えば、豊洲市場に作られた「千客万来」という新施設にも行ったことがない。思い立って行くことにした。
門前仲町から無料送迎バスに乗って千客万来に向かう。
江戸の街並を模したような家並みに魚介類を中心とした店屋が軒を連ねる。
確かに観光施設としても、ちょっとした雰囲気が感じられる。時間があれば回ってみるだけでも楽しめるだろう。
見ると、正面に大きく「湯」とある。
そう言えば足湯があるとテレビで見たことがあった。いやいや、それだけでなく露天風呂もあるらしい。研修会までの時間を測った。どうにか間に合いそうだ。
最近のぼくはスーパー銭湯にハマっている。ふらふらと引き寄せられた。
露天風呂からの景色は絶景だった。しかし、東京に高層ビルがこんなに増えたのか。驚きもあった。
お値段もなかなかだ。入浴料3850円。一瞬迷ったが「エイヤー」と目をつぶって入った。
昼飯はおにぎり一つ頬張って、急いで豊洲小に向かう。
露天風呂の気持ち良さといつもの楽しい俳句研修。
今日も一日良い日だった。