俳句フォトエッセイ2026.11.06 薬湯に御利益の有り十三夜 小山正見 【銭湯紀行】23西大島 らかん湯調べたら、西大島の駅のそばに銭湯があることがわかった。らかん湯である。亀戸方面に歩いて数分。角を曲がったところに、その銭湯はあった。目立たない、普通の銭湯である。600円。「貸しタオルをお願いします」そう聞いたらバスタオル付きで100円だった。改築は20年ほど前というのに、きれいに保たれている。靴箱が透明なのも清潔感があった。浴室に入ると真正面の真ん中にどでんと丸い水風呂がある。水風呂が強調されるのはサウナが自慢ということだろう。残念ながらぼくはサウナが苦手だ。浴槽は3つ。一つは薬湯だ。漢方薬湯 宝寿湯とあった。高麗人参や川芎が配合されているらしい。少し熱めの湯が身体にジンジン染みてくる。短い時間だったのに、ずいぶんと温まった。ジェット風呂や電気風呂もあるが、宝寿風呂で満足したので、この日はパス。それにしても「らかん湯」とは面白い名前だ。わかったのは、西大島から亀戸に向かう道は大島らかん通りと呼ばれていることだ。江戸時代に五百羅漢寺があったことに由来するという。そういえば、西大島の駅前に五百羅漢寺の碑があり、説明板があったことを思い出した。らかん湯は、江戸の名残だったのだ。どういう事情があったのか、いま、羅漢寺は目黒区に移転しているらしい。大通りに出ると十三夜の月が空にかかっていた。ひょいと見ると親子丼の専門店があった。思わず入ってしまった。これが美味。さすが専門店だけのことはある。屋号は「たま家」。メインメニューは、親子丼と上親子丼。カウンターだけの店だが、それで十分。十三夜の晩、身体も温まり、お腹も満ちて、なんだか御利益をいただいた気分になった。 この句の季語秋十三夜じゅうさんや陰暦九月十三日の夜の月。八月十五夜の次に美しいとされる。「十三夜」の俳句フォトをもっと見る(2句)俳句フォト歳時記
【銭湯紀行】23
西大島 らかん湯
調べたら、西大島の駅のそばに銭湯があることがわかった。
らかん湯である。亀戸方面に歩いて数分。角を曲がったところに、その銭湯はあった。目立たない、普通の銭湯である。600円。
「貸しタオルをお願いします」
そう聞いたらバスタオル付きで100円だった。
改築は20年ほど前というのに、きれいに保たれている。靴箱が透明なのも清潔感があった。
浴室に入ると真正面の真ん中にどでんと丸い水風呂がある。水風呂が強調されるのはサウナが自慢ということだろう。残念ながらぼくはサウナが苦手だ。
浴槽は3つ。一つは薬湯だ。漢方薬湯 宝寿湯とあった。高麗人参や川芎が配合されているらしい。少し熱めの湯が身体にジンジン染みてくる。短い時間だったのに、ずいぶんと温まった。
ジェット風呂や電気風呂もあるが、宝寿風呂で満足したので、この日はパス。
それにしても「らかん湯」とは面白い名前だ。
わかったのは、西大島から亀戸に向かう道は大島らかん通りと呼ばれていることだ。江戸時代に五百羅漢寺があったことに由来するという。
そういえば、西大島の駅前に五百羅漢寺の碑があり、説明板があったことを思い出した。らかん湯は、江戸の名残だったのだ。
どういう事情があったのか、いま、羅漢寺は目黒区に移転しているらしい。
大通りに出ると十三夜の月が空にかかっていた。
ひょいと見ると親子丼の専門店があった。思わず入ってしまった。これが美味。さすが専門店だけのことはある。屋号は「たま家」。メインメニューは、親子丼と上親子丼。カウンターだけの店だが、それで十分。
十三夜の晩、身体も温まり、お腹も満ちて、なんだか御利益をいただいた気分になった。