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誘惑に心の揺らぐ九月かな

小山正見

九月は、毎年新型のiPhoneが発売される月だ。
ぼくがiPhoneに最初に出会ったのは、2010年の3月20日である。
その年ぼくは38年間の教師生活にピリウドを打つ。卒業式が5日後に迫っていた。にも関わらず卒業式の式辞をほっぽり出して、iPhoneにうつつを抜かしていた。
「こんなものでなにができるか」
と半信半疑だったが、「フォト一句」というアプリを見つけて
「コレは楽しめそうだ」
と思った。
それでも最初のうちは、電話とメールにおまけのオモチャが付いている感じだったが、どんどん高性能になっていった。今では、銀行のお金の出し入れも、Suicaの機能もiPhoneに頼っている。音楽を聴くのもYouTubeももちろんiPhoneだ
万歩計の機能はもちろん、睡眠の具合までわかる。パソコンを使う機会は激減した。何を隠そう、この文章もiPhoneで書いている。喫茶店でも電車の中でも仕事ができるから便利この上ない。
だから新しい機種が出ると買いたくなる。あと、生きる期間はそう長くはないのだからこのくらい贅沢しても良いと思うのだが、あまりに高い。新機種を横目にスルーするしかない。
iPhoneは便利なのだが、一つ困ったことがある。それは「スマホ依存症」だ。昨日はあまり使わなかったにも関わらず、スクリーンタイムによれば3時間47分も触っていた。週の平均は5時間を超えるからもっとだ。
一番の問題はどんな時でもiPhoneをいじらないと手持ち無沙汰になることだ。人と話していても、会議の時でもついiPhoneの画面を見てしまう。とんでもなく失礼なことだ。とわかっているのに止められない。「中毒」としか言いようがない。