俳句フォトエッセイ2025.11.07青北風や学舎の前の大銀杏小山正見「青北風」と書いて「あおきた」と読ませる。歳時記をつらつら眺めていたら出てきた言葉だ。初めて知った。「雁渡し」と同じような意味で、本当は初秋から仲秋にかけて吹く北風の事を言う。今の季節に合わないじゃないかと文句を言われそうだが、ご容赦願いたい。一度使うと忘れなくなるものだから。🙏それにしても見事な大銀杏だ。後の学舎は、千代田区立九段小学校である。ぼくの勤務していた八名川小学校もそうだが、学校に併設して公園が作られている。確か、墨田区も中央区もそうだ。これは、関東大震災の教訓としてできたようだ。九段小学校の校舎は2018年に建て替えられた最新の学舎だ。しかし外観や校舎の一部は旧校舎のデザインを踏襲している。このデザインは、モダンクラシックというそうである。戦後の学校建築は、どこに行っても大体同じだ。校舎に教室がずらりと並び、教室の西側に黒板を置くというのが定番である。黒板が東側にあると、ノートが右手の影になるという理由からだ。よく考えられている。しかし、金太郎飴のように設計が同じなのは、「教育の平等」という理念のためか、それとも建設費用の節約を図ったためか。しかし、少しずつ変わった校舎建築も出始めてくる。ぼくが、赴任した江東区立の第二辰巳小学校の校舎も少し変わっていた。中央に廊下があり、そこから教室が両翼のように飛び出ているのだ。南側と北側の両方が窓になっており、明るいが掲示物をはる場所がなくて困った。隣の辰巳小学校は、廊下がない学校として有名だった。洒落た作りだが、給食の上げ下ろしなどは大変だっただろう。港区の御成門小学校は全館冷暖房で実に金をかけた学校だったが、オープン教室が売りになっていた。二つの教室の間がアコーディオンカーテン一つで区切られているので、お互いの教室の声が筒抜けになる。よくあんなところで授業ができるものだと「感心」した。最近のオープン教室は、その教訓を踏まえたのか、廊下側だけをオープンにしている様式が多くなっている。最近の特徴は、木材使用への回帰である。もちろん合成材であるが、江東区で最近改築された校舎にも木がふんだんに使われるようになっている。ぼくが見た限りでの極め付けは、江東区立の有明西学園である。江東区の昔の地場産業は「木材」だった。木場があった土地である。この学校は、「木材利用施設コンクール」で文部大臣賞を受賞しており、全国から見学者が絶えないそうである。
「青北風」と書いて「あおきた」と読ませる。歳時記をつらつら眺めていたら出てきた言葉だ。初めて知った。「雁渡し」と同じような意味で、本当は初秋から仲秋にかけて吹く北風の事を言う。今の季節に合わないじゃないかと文句を言われそうだが、ご容赦願いたい。
一度使うと忘れなくなるものだから。🙏
それにしても見事な大銀杏だ。後の学舎は、千代田区立九段小学校である。ぼくの勤務していた八名川小学校もそうだが、学校に併設して公園が作られている。確か、墨田区も中央区もそうだ。これは、関東大震災の教訓としてできたようだ。
九段小学校の校舎は2018年に建て替えられた最新の学舎だ。しかし外観や校舎の一部は旧校舎のデザインを踏襲している。このデザインは、モダンクラシックというそうである。
戦後の学校建築は、どこに行っても大体同じだ。校舎に教室がずらりと並び、教室の西側に黒板を置くというのが定番である。黒板が東側にあると、ノートが右手の影になるという理由からだ。よく考えられている。
しかし、金太郎飴のように設計が同じなのは、「教育の平等」という理念のためか、それとも建設費用の節約を図ったためか。
しかし、少しずつ変わった校舎建築も出始めてくる。
ぼくが、赴任した江東区立の第二辰巳小学校の校舎も少し変わっていた。中央に廊下があり、そこから教室が両翼のように飛び出ているのだ。
南側と北側の両方が窓になっており、明るいが掲示物をはる場所がなくて困った。隣の辰巳小学校は、廊下がない学校として有名だった。洒落た作りだが、給食の上げ下ろしなどは大変だっただろう。
港区の御成門小学校は全館冷暖房で実に金をかけた学校だったが、オープン教室が売りになっていた。二つの教室の間がアコーディオンカーテン一つで区切られているので、お互いの教室の声が筒抜けになる。よくあんなところで授業ができるものだと「感心」した。
最近のオープン教室は、その教訓を踏まえたのか、廊下側だけをオープンにしている様式が多くなっている。
最近の特徴は、木材使用への回帰である。もちろん合成材であるが、江東区で最近改築された校舎にも木がふんだんに使われるようになっている。
ぼくが見た限りでの極め付けは、江東区立の有明西学園である。江東区の昔の地場産業は「木材」だった。木場があった土地である。
この学校は、「木材利用施設コンクール」で文部大臣賞を受賞しており、全国から見学者が絶えないそうである。