熾烈なる烏鷺の戦ひ夜の秋
「烏鷺の戦ひ」とは、囲碁のことである。烏が黒、鷺が白を表すというわけだ。この勝負、ぼくが黒で有利に戦いを進めていたが、中央の黒が切られ風雲急を告げた。相手のTさんが間違えてくれたので勝ちを拾った。Tさんとは毎月一回碁を打っている。もう15年以上続いているのではないか。最初は錦糸町だった。教職員互助会のサロンがあったからだ。その後はいくつかの碁会所を転々とし、新橋に落ち着いた。今は市ヶ谷である。最初はぼくのほうが強かった。ところがTさんがぐんぐん腕を上げ、一時は追い越された。今は勝ったり負けたり、丁度良い勝負を繰り返してる。先月は勝てる勝負だったが、最後の一手で見損じをして逆転された。










