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涼しい

俳句フォトエッセイ

涼しさに戸惑つてゐる木曜日

台風が過ぎたというのに、今日も雨模様だ。それに涼しい。本来なら「残暑厳しき折」なのに最高気温が30度にも届かない日が続いている。今週いっぱいこんな天気が続くらしい。地震があった熊本が猛暑続きだというのに、申し訳ない気分だ。温暖化による気候変動とは一直線に暑くなるということではなく、変動が激しくなり予測不能な事態が徐々に起こるということなのだろう。ふと子供の頃を思い出してみる。もちろんクーラーはない。蚊帳を吊って寝ていた。平屋だったせいもあるだろうが、雨戸を閉めて寝ていた。扇風機はかかっていたかもしれない。日によっては汗だくで寝ていたこともあるだろう。

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立秋や入道雲の根を探す

今週の東京は比較的涼しかった。しかし、週末になって暑さがぶり返した。考えてみれば、もう立秋だ。鬼貫に《そよりともせいで秋たつ事かいの》の句があるように立秋と言っても、体感からすれば夏の盛りに近い。「なぜ夏の真っ最中なのに秋なのか」この問いに納得させられたのは次の説明である。「西洋では暑い時が夏、寒い時が冬と考えるが、東洋では一番暑い時が過ぎたら秋が始まると考えるんだ」なるほど、だから二十四節気「大暑」の次が「立秋」になっているのか。見上げると空には見事な入道雲が聳え立っている。これからが暑さの本番になるかのようだ。「しかし、待てよ」俳人の曽根新五郎さんに教えていただいたことを思い出した。

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夜の秋泥舟展の佇まひ

酷い暑さだ。これから8月6日頃までが大暑である。誰しも認める一番暑い時期だ。芥川龍之介に《兎の片耳垂るる大暑かな》の句がある。今ほどではないといえ、昔も暑かったのだ。「夜の秋」は夏の季語だ。暑くても夜には少し涼しくなって秋の気配が漂うという意味なのだが、どうやら今年はその兆候はありそうもない。そこに「わびの陶」秋風庵泥舟展の案内が届いた。この泥舟展に行けば、その涼しさを感じられるだろう。冒頭の句はそんな意味である。泥舟(秋風庵泥舟)は、ぼくの心許せる友の一人だ。本名を横澤茂夫という。付き合いはもう30年になる。北区の小学校の先生だったが、請われて京都に立命館の小学校に赴任した。

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東京のどこもかしこも大暑かな

今年の梅雨は涼しかった。東京で30度以上の真夏日を記録したのは、たったの2日しかない。それが突然暑くなった。こう、急激に気温が変わると体がついていけない。梅雨明けの空も街もギラギラしている。もうすぐ二十四節気でいう「大暑」である。一年中で一番暑い時期だ。今年の大暑は、7月23日から8月6日頃。おそらく今年も耐え難い暑さが続くのだろう。ただ、ぼくには楽しみがある。土用の丑の日だ。「鰻を食べたい」近年鰻は高騰し、とても手が出せない。しかし、この日ばかりは無理してでも鰻を食べることにしている。土用の鰻を定着させたのは平賀源内とされている。