俳句フォトエッセイ2026.10.19お勧めのラーメンの味花芙蓉小山正見俳句フォトのホームページぼくには毎週のように長電話をする友人がいる。仮にその友人の名をMとしよう。先日、東陽町に俳句教育の研修会で行くという話をしたら、「それなら南砂団地の中の中華屋に行け」と勧められた。「龍苑」という。東野圭吾原作の映画『ブラックショーマン』の舞台になったらしい。そういえば、ぼくの勤めていた八名川小学校のそばのアパートも東野圭吾の映画の舞台になったと聞いて、わざわざ見に行った記憶がある。『容疑者Xの献身』である。映画の画面とそのアパートの姿が重なって見えた。東野圭吾は大流行作家だったが、ぼくはあまり好きにはなれなかった。何か“乾いた”感じがするのだ。ぼくが本格的に推理小説を読み始めたのは、松本清張からだった。『或る「小倉日記」伝』や『張込み』など、特に初期の短編集にはまり込んだ。森村誠一や少しポップな赤川次郎なども軒並み読んだ。海外物では、ドゴール暗殺計画を描いた『ジャッカルの日』とか『オデッサファイル』にも引き込まれた。これらはイギリスの作家フレデリック・フォーサイスの作品である。シャーロックホームズや明智小五郎などは子どもの頃に夢中になって読んだ。西村京太郎などもよく読んだが、ぼくの関心はどうやら「昭和」で止まっているらしいことに気がついた。団地の中の商店街、龍苑の店の前には派手な看板がでんと座っていた。店には、昭和の雰囲気もほのかに残っている。ラーメンを頼んだ。Mのいうように、このラーメンが絶妙な味だった。昔ながらの醤油味で、汁に沈んだシナチクやチャーシューがうまい。ここにも昭和の味が残っている。おかみさんが、「またおいでください」と明るい声をかけてくれた。ぼくは、『ブラックショーマン』という映画を観てみたくなった。この句の季語秋芙蓉俳句フォト歳時記
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ぼくには毎週のように長電話をする友人がいる。仮にその友人の名をMとしよう。
先日、東陽町に俳句教育の研修会で行くという話をしたら、
「それなら南砂団地の中の中華屋に行け」
と勧められた。
「龍苑」という。東野圭吾原作の映画『ブラックショーマン』の舞台になったらしい。
そういえば、ぼくの勤めていた八名川小学校のそばのアパートも東野圭吾の映画の舞台になったと聞いて、わざわざ見に行った記憶がある。『容疑者Xの献身』である。映画の画面とそのアパートの姿が重なって見えた。
東野圭吾は大流行作家だったが、ぼくはあまり好きにはなれなかった。何か“乾いた”感じがするのだ。
ぼくが本格的に推理小説を読み始めたのは、松本清張からだった。『或る「小倉日記」伝』や『張込み』など、特に初期の短編集にはまり込んだ。森村誠一や少しポップな赤川次郎なども軒並み読んだ。
海外物では、ドゴール暗殺計画を描いた『ジャッカルの日』とか『オデッサファイル』にも引き込まれた。これらはイギリスの作家フレデリック・フォーサイスの作品である。
シャーロックホームズや明智小五郎などは子どもの頃に夢中になって読んだ。
西村京太郎などもよく読んだが、ぼくの関心はどうやら「昭和」で止まっているらしいことに気がついた。
団地の中の商店街、龍苑の店の前には派手な看板がでんと座っていた。店には、昭和の雰囲気もほのかに残っている。
ラーメンを頼んだ。Mのいうように、このラーメンが絶妙な味だった。昔ながらの醤油味で、汁に沈んだシナチクやチャーシューがうまい。ここにも昭和の味が残っている。
おかみさんが、「またおいでください」と明るい声をかけてくれた。
ぼくは、『ブラックショーマン』という映画を観てみたくなった。