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新しき百円ショップハロウィーン

小山正見

九月に入ってからだ。ブレーメン通りに新しい百円ショップができた。
これで3軒目だ。先日Seriaが開店したばかりというのに、今度はワッツだ。
早速、自転車が店の前に並んでいる。
通りに面した場所を占領しているのは、ハロウィングッズだ。まさに季節商品だが、売れ筋なのだろう。
ハロウィンは、古代ケルトの祭りが、キリスト教の行事と結びついたものだ。
それが日本に入ってきたのはバレンタイン商戦の成功をうけて、二匹目のどじょうを狙ったものかと思っていた。
1970年代にキデイランド原宿店がハロウィングッズを売り出し、80年代に入ってイベントを打ち始めたらしい。
大きく広がるきっかけになったのは、1997年に始まったディズニーランドと川崎のイベントである。川崎市はハロウィンによる町おこしの先駆けとして、一つの役割を果たしたようだ。
手軽にできる子ども行事として地域や商店街などにも広がっていった。
ぼくの勤めていた学校の学区域でも取り組みが始まり、微笑ましい気持ちで応援した。子どもたちの喜々とした顔が忘れられない。
転機になったのは、渋谷のハロウィンだ。自然発生的に若者が集まり出し、2018年には軽トラックの横転事件が起きた。およそ1ヶ月半後には4人が逮捕された。監視カメラの画像などを解析し、犯人を突き止めたのだろう。この事件は、2007年に発表された伊坂幸太郎の小説『ゴールデンスランバー』で描かれた監視社会がすでに現実化していることを思わせるような出来事だった。
その後はコロナ禍がありハロウィンどころではなくなった。
しかし、百円ショップの店頭は、ハロウィンが地域に根付いていることを示しているように思う。
ハロウィンが、地域に合った形で、地域を結びつける行事として育ってくれれば、子どもたちの生活を豊かにすることになるだろう。そうなることを願っている。