俳句フォトエッセイ2026.09.06久々の八月納涼歌舞伎かな小山正見「歌舞伎の一幕見を観に行きませんか」と誘いを受けた。出し物は「牡丹灯籠」だという。歌舞伎座の改築以来、一度も足を運んでいない。よく通ったのは20 年近くも前のことだ。一時は毎月のように見に行ったこともある。しかし、歌舞伎がわかっていたかというと、そうではない。踊りになると結構寝ていたことを思い出す。映画「国宝」のブームで歌舞伎座は大賑わいかと思ったが、予想外に空いていた。一幕見の天井桟敷にも空席が目立った。「牡丹灯籠」が、幽霊となっても恋を貫く話だと初めて知った。ぼくが観たのは第二場である。人間の欲がむき出しになる場面だ。女形の役者の所作に見惚れた。その途中、舞台いっぱいに雨が降り始めた。それを見て、森下のベニサンピットで観た蜷川幸雄の実験劇を思い出した。芝居の間中雨が降りそそぎ、役者はずぶ濡れで演技していた。夜の部には玉三郎が出演しているという。玉三郎といえば、これまたベニサンピットで観た「ナスターシャ」が忘れられない。アンジェイ・ワイダ演出で話題を呼んだ作品である。玉三郎は、男女二役を使い分け、その存在感は圧倒的だった。今の歌舞伎座には4階席までのエレベーターも設置されている。ネットで手軽に券も手に入りそうだ。そう言えば、芝居を解説するテレフォンガイドの利用券も残っている。歌舞伎座を時々覗きに行くのも楽しいかもしれない。
「歌舞伎の一幕見を観に行きませんか」
と誘いを受けた。出し物は「牡丹灯籠」だという。
歌舞伎座の改築以来、一度も足を運んでいない。
よく通ったのは20 年近くも前のことだ。
一時は毎月のように見に行ったこともある。しかし、歌舞伎がわかっていたかというと、そうではない。踊りになると結構寝ていたことを思い出す。
映画「国宝」のブームで歌舞伎座は大賑わいかと思ったが、予想外に空いていた。一幕見の天井桟敷にも空席が目立った。
「牡丹灯籠」が、幽霊となっても恋を貫く話だと初めて知った。
ぼくが観たのは第二場である。人間の欲がむき出しになる場面だ。女形の役者の所作に見惚れた。
その途中、舞台いっぱいに雨が降り始めた。
それを見て、森下のベニサンピットで観た蜷川幸雄の実験劇を思い出した。
芝居の間中雨が降りそそぎ、役者はずぶ濡れで演技していた。
夜の部には玉三郎が出演しているという。
玉三郎といえば、これまたベニサンピットで観た「ナスターシャ」が忘れられない。アンジェイ・ワイダ演出で話題を呼んだ作品である。玉三郎は、男女二役を使い分け、その存在感は圧倒的だった。
今の歌舞伎座には4階席までのエレベーターも設置されている。ネットで手軽に券も手に入りそうだ。
そう言えば、芝居を解説するテレフォンガイドの利用券も残っている。
歌舞伎座を時々覗きに行くのも楽しいかもしれない。