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梅雨寒や町になくてはならぬ店

小山正見

ふと見ると家の近所のファミリーマートが閉まっている。一瞬、撤退したのかと思ったが、当然そんなわけはない。改装中で、7月の初めには開店するようだ。
ファミリーマートになる前は、お洒落な雑貨屋だった。フライパンなどの調理器具がある一方で、部屋を飾る装飾品など品揃えも豊富だった。客も多かったようなのに突然閉店になった。
その前は昔ながらの荒物屋だった。おそらく雑貨屋の父親がやっていたのだろう。所狭しと大工道具や箒などが並べられていた。店主の手には指がなかった。子どもの頃はわからなかったが、今考えると、戦争の犠牲者だったのかもしれない。
そして今はコンビニというわけだ。
正直に言えば、ぼくはコンビニにはまるで興味がなかった。
価格が高いという印象があったし、添加物だらけのおにぎりは買う気にならなかった。だから、ほとんどコンビニには近寄らなかった。
それが最近様子が少しずつ変わってきた。
一つはコーヒーだ。安くてカフェに劣らない。小さなおかずも食べてみたら、思ったより美味かった。
次は文具だ。町から文房具屋が消えたが、コンビニに来れば用が足りることがある。飲料も自販機より安い。
ラーメン屋など飲食店は増えても、物販の店はめっきり少なくなった。
地方ではさらに深刻だろう。
ネットが物販の主流になってきている。とは言え、コンビニは便利なお店として、しばらくは存在し続けるのではないかと思う。