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コーヒー

俳句フォトエッセイ

透明な泡に包まれ秋に入る

【銭湯紀行】18大垣天然温泉コロナの湯銭湯紀行の①が大垣だった。今回は再びの大垣である。午前中に大垣に着く予定だった。ところが新幹線の切符が取れない。考えてみれば夏休みだ、それもお盆である。新横浜12時21分発のひかりにようやく席が取れた。それでも15時には、大垣の駅の美濃味匠で150円のコーヒーを飲んでいた。余談だが、美濃味匠の卵かけご飯は安くてうまい。大垣には町の銭湯がもう一軒あったはずだが、休業中というので、スーパー銭湯「大垣コロナの湯」に行くことにした。ここは、コロナワールドという巨大な複合施設の中にある。この名前、新型コロナ感染症の流行期には、相当に肩身がせまい思いをしたに違いない。

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夏の果てぼくの時代が朽ちていく

よく寝ているはずなのに、体が重いと感じる日が続く。今まで、エスカレーターには乗らず、階段を上ることを旨としていたが、とてもダメだ。階段を上ると、太腿の裏が痛い。息が上がる。これが急に襲ってきた暑さのせいだといいのだが。湯島に出た。ぼくは、いろいろなところに行きつけの喫茶店を持っている。酒を呑まない代わりのコーヒーの店だ。湯島には「フレンチヴォーグ」という店があった。シックで白い壁の落ち着いた店だ。深煎りの珈琲がうまい。トイレが他と共用でわざわざ鍵を借りて入った。店の前まで行って、はじめて無くなっていることに気づいた。ドアだけは昔のままだ。内装は取り払われ、廃墟のように広がっている。

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梅雨寒や町になくてはならぬ店

ふと見ると家の近所のファミリーマートが閉まっている。一瞬、撤退したのかと思ったが、当然そんなわけはない。改装中で、7月の初めには開店するようだ。ファミリーマートになる前は、お洒落な雑貨屋だった。フライパンなどの調理器具がある一方で、部屋を飾る装飾品など品揃えも豊富だった。客も多かったようなのに突然閉店になった。その前は昔ながらの荒物屋だった。おそらく雑貨屋の父親がやっていたのだろう。所狭しと大工道具や箒などが並べられていた。店主の手には指がなかった。子どもの頃はわからなかったが、今考えると、戦争の犠牲者だったのかもしれない。そして今はコンビニというわけだ。

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百畳の畳の上の昼寝かな

高輪ゲートウェイ駅に初めて降りた。隈研吾が設計した駅舎は開放的で明るい。改札口を出ると目の前はすぐにビル街だ。築地で走っているターレのようなモビリティが人を乗せてゆっくり走っている。街としての姿がすでに出来上がっている。3月には、「MoN高輪」が公開された。これも外装のデザインは隈研吾だ。建物の外側が緑のスパイラルになっている。中に入ると広いスペースに監視用のロボットが巡回している。屋上まで上がるとそこは池になっている。足湯まである。お洒落なカフェでコーヒーも飲める。眼下にはJRの線路が広がる。館内はどこも贅沢に広い。緩やかなソファが置かれ、大きさの異なるテーブルと椅子が並んでいる。

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春日向ぼくの愛した喫茶店

天気がいい。それに暖かい。散歩に出かけることにした。「どこに行こうか」思い出したのは、麻布食堂だ。ここで昼飯を食えば、松本先生の個展にも再度伺うことができる。麻布牛坂の急傾斜を登る。麻布食堂は、オムライスが有名だが、ぼくはハンバーグにした。当たりだった。うまいし、安い。麻布にもこんな店があるんだ。すぐ前が松本先生の個展だ。何度見ても胸に迫ってくる。不便な場所なのに、次から次からお客さんが来る。やはり話題の写真展なのだ。思いもかけず会場で一緒に仕事をしてきたT先生にお会いした。「一日誰とも喋らない日になるかも」と思っていたのに、おしゃべりに花が咲いてしまった。霞町の交差点に出る。