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浅春の松本芳明写真展

小山正見

松本さんは、俳句教育の仲間だ。その松本さんが写真をしていることは、知っていたが、これほどとは思わなかった。
場所は、西麻布の四丁目。ギャラリー イー&エム西麻布という画廊だ。瀟洒な住宅地の中だが、有名な麻布食堂の真ん前だから分かりやすい。
作品は全てモノクロ。「出生地」との題の通り、彼が生まれ育った家を撮ったものだ。
彼自身が書いたパンフレットによると、「故郷だが素直にふるさとと呼べない出生地」とある。
「暴力をふるうことでしか伝えられなかったことは何だったのか。時代が産んだ人格。しかしその中で父は仏像の絵を描き続けた。そんな父の声を受け止めたいと今は思う。」
そんな父と向き合った写真展がこの「出生地」だ。
立てかけられたキャンバス、薄暗い裸電球、玄関の土間など。
何の変哲もないような写真だ。しかし、これが並べられると途端に意味を持ち、一枚一枚の写真の裏側に彼の父親が立ち現れて来るようだ。
父親の影響は大きい。松本さんの父親の画才は形を変えて、松本さんの写真を支えているとも言える。
ぼくも同じだ。詩人だった父とぼくは無関係であったが、回り回って今は俳句の世界にハマっている。
松本さんの写真展「出生地」を見て、ぼく自身も父のことをもっと深く知らなければならないと思った。
この写真展は2月15日(日)までである
(月•火休館)。
足を運ばれてみてはどうだろう。
https://kyoto-muse.jp/exhibition/191717