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青空と東京タワーと聖五月

小山正見

3日間通って、ようやく五月晴れの東京タワーを捉えることができた。
神谷町駅を降り、飯倉の交差点を曲がると目の前が東京タワーだ。今日は雲一つなかった。
人出は想像以上だった。外国人の団体が次から次へとやってくる。引率の日本人ガイドの冗談が耳に飛び込んでくる。
エレベーターで45秒。
展望台に上がる。目の前に東京の高層ビル群が林立している。お台場の海が光っている。この場所にいると東京という都市を丸ごと感じることができるかのようだ。
現在では東京タワーの展望台より高いビルも珍しくない。それでもここが人気なのは、未来を信じられた時代へのノスタルジーかもしれない。
空の青を見ながら「聖五月」という季語を思い出した時、グループホームのヘルパーさんの顔が浮かんだ。妻が世話になっているフィリピン生まれのマリアさんである。彼女の青空のような明るさと屈託のない笑顔が妻を支えてくれている。
《聖五月ヘルパーさんの名はマリア》

都政新報5/19付 「暮らしを楽しむ俳句フォト」32