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子どもたち

俳句フォトエッセイ

新涼や新聞記事のアレやコレ

最近は新聞の購読者が大きく減っているという。確かに自分の周りを見ても新聞をとっている人の方が少ない。ぼくが教員として現役だった頃は、「明日は習字があるから新聞紙を持ってくるように」と何のためらいもなく、子どもたちに指示していた。今はとてもそんなことは言えないだろう。そういう自分にしても、新聞をとっているとはいえ、読まない日の方が多くなった。ネットやテレビのニュースで大体のことはわかるからだ。久しぶりに新聞をじっくり読んだ。読んだというより、眺めたという感じだろうか。すると、妙な記事に目が行く。まず目についたのは「郵便維持へ縮減案0-配達減らしポスト削減」という記事だ。

俳句フォトエッセイ

いざ花火浅草界隈人の波

規模から言えば、更に大きな花火大会はあるが、花火大会といえば、隅田川に尽きる。ぼくは、結婚した24歳の時から30年間隅田川に近い業平橋の団地に住んでいた。隅田川の花火は2会場で行われる。第2会場は我が家の目の前。第1会場はベランダからちょっと首を伸ばせば見ることができた。実に恵まれた環境である。ところが、人間不思議なもので「いつでも観られる」ということになるとかえって見る気が起きない。「どうせまた来年も見られる」と思うからだ。家にいる時も、食事をしながら時々窓際に花火を覗きに行くぐらいだった。花火大会の日、浅草の人出は百万人だという。身動きができないほどの狂騒だ。

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ああ暑い旅の決め手は温度かな

耐え難いような炎暑だ。梅雨が明けて空気が一気に変わった。熱中症の患者が急増するのもわかる。駅のポスターに長野県/野辺山26.4℃とあった。青森県酸ヶ湯は23.1℃だ。実に明快なキャッチコピーだ。子育ての時期は家族でよく旅行をした。海よりも山が多かった。子どもたちが大きくなってからは妻とよく出かけた。蓼科や車山高原、立山方面にも足を伸ばした。原村のペンションにも繰り返し泊まった。確かに暑かった記憶はない。みどりに囲まれて至福の時を過ごした。あの頃は、涼しさを求めて行った記憶はない。何か目的があり、その副産物としての涼しさがそこにあった。今年なら涼しさだけを求めて行くかもしれない。

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点々と百合の木の花風そよぐ

つい最近まで、百合の木というものがあることさえ知らなかった。まして、そこに花が咲いているとは!考えてみれば当たり前のことだが、想像が及ばなかった。この日はプラタナス、つまりすずかけにもまあるい玉のような花があることも知った。現在、一緒に江東区中学校俳句部を指導しているAさんのおかげである。花や木の名前がわかると句がグッと具体的になる。冒頭の句、子どもたちの句会に一緒に出した句だ。「風そよぐ」が如何にも安易で苦し紛れだ。思い付かなくても、時間の中でとにかく仕上げることが大事という社会通念を優先した形だ。江東区中学校俳句部は2012年に誕生した。ぼくが、俳句担当の職に就いて2年目のことだ。

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新緑の下なる時間つぶしかな

若干暑いが、それでも5月らしい気持ち良い天気の日が続いている。某小学校での俳句の授業が終わってから、妻の入居しているグループホームに向かった。このグループホームにお世話になってもう5年半を過ぎる。幸せなのは、良いスタッフに恵まれたことだ。病気の進行は仕方がないし、人も選べない。入居に当たってたくさんのホームを見学・比較したわけでもない。運としか言いようがないが、明るくて穏やかで面倒見が良いスタッフがこのホームには大勢いた。しかも、そのスタッフが継続して勤務してくれている。有難いことだと思わざるを得ない。もう一つ良いことがあった。面会がほとんど制限されなかったことだ。

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百均と呼ばれし店のしゃぼん玉

元住吉にあった住吉書房がなくなってから1年半ほどが経った。1階には、ドラッグストアがすぐに入った。しかし、2階は開いたままだった。そこにようやく店が入った。Seriaである。ぼくは知らなかったが、大垣に本社がある「百均」の店だとわかった。全国に2000以上の店舗を持つという。元住吉には文房具屋もないが、百均に行けばだいたいの事務用品が揃うので安心である。ワインパーティを企画した時、ワイングラスをどうするか悩んだ。「まさか、紙コップというわけにはいかない」。そこで思い浮かんだのが百均だ。1つ100円のガラスのワイングラスが売られていたのには、感激した。

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区役所の山桜の肌艶めきぬ

区役所の前庭に山桜が三本ある。植えたのはおよそ十年前だ。前庭に植えることで、俳句教育を区に根付かせたいと思った。幹は確実に太くなっている。趣旨を謳い寄付を募ったところ、約30万円が集まった。多くの人が応援してくれて植樹となった。植樹式では区長から挨拶をいただき、富岡八幡宮の宮司丸山総一氏にお祓いをしていただいた。俳人の長谷川櫂氏による講演も行われた。植樹された山桜の前には俳句教育の推進を願って、芭蕉の「さまざまなこと思ひ出す桜かな」のプレートが置かれている。ぼくは3年前に江東区の「俳句教育推進員」の職を辞したが、現在もS先生を中心に江東区の俳句教育はますます発展している。

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水温むペットボトルや花揺るる

素敵だと思って、思わず写真に撮ってしまった。実は、川崎市にあるK小学校のトイレの中である。目の前にこのペットボトルがあった。中に花やみどりがある。何とも気持ちがいい。光線の具合で動かないはずの花が揺れているかに見える。縁があって、昨年からこの学校に出向き、3年生に俳句を教えている。玄関や靴箱にはぼくを歓迎してくれる掲示あり何となく嬉しい。気遣いをしてくださっていることが伝わってくる。子どもたちも素直で前向きである。今日の学級では句会で「勉強をたくさんしよう春の夜」が投票で3位に入った。

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いろは紅葉水面に浮かべクリスマス

さて、クリスマスイブである。いつからこんなに日本にクリスマスが入りこんだのだろうか。一説によれば、銀座明治座でのクリスマス商戦がその始まりだと言われる。確かにクリスマスはキリスト教の行事だが、バレンタインデーやハロウィンのように、宗教より商売と深く結びついている。今日もケーキ屋の前には長い列ができていた。ぼく自身、初めてケーキというものを食べたのは、クリスマスだったような気がする。クリスマスケーキが日本で初めて販売されたのは1910年のこと。時代はまだ明治だから、歴史は長いとも言えよう。