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新緑に飛び出せのび太ドラえもん

小山正見

東京新聞川崎阪4月27日付け、小山正見のかわさき俳句フォト

https://www.tokyo-np.co.jp/article/401310?rct=kanagawa

 桜が終わったかと思ったら、あっという間に緑が広がった。藤子・F・不二雄ミュージアムは、新緑がまぶしい生田緑地のふもとにある。登戸駅前から直通バスで約10分。あのキャラクターたちが出迎えてくれる。
 藤子不二雄は、オバQをはじめ、さまざまなヒット作を世に出した漫画界のレジェンドだ。藤子不二雄は、藤本弘(藤子・F・不二雄)と安孫子素雄(藤子不二雄A)の二人のユニットの名前である。ぼくは、藤子不二雄A作の「笑ゥせぇるすまん」のブラックユーモアが好みだが、藤子不二雄といえば、なんといっても最大のヒット作は「ドラえもん」だろう。単行本は世界中で3億部以上が発行されている。映画は40本以上公開され、興行収入は1300億円に上るそうだ。
 2頭身のネコ型ロボットドラえもんの独創的なキャラクターに加えて、子ども社会を凝縮させたようなのび太、ジャイアン、しずかちゃんら魅力的な登場人物が心を引きつける。何より、ドラえもんが繰り出すひみつ道具の多彩さ。「タケコプター」や「どこでもドア」「四次元ポケット」は、今も昔も夢と未来を感じさせてくれる。
 直通バスを降りたその先には、藤子・F・不二雄ミュージアムの世界が広がっていた。まるで、どこでもドアをくぐり抜けたかのよう。藤子・F・不二雄の原画にたっぷりと浸れるほか、ここでしか見られない短編アニメも上映されている。屋上の「はらっぱ」にはドラえもんやのび太たちのオブジェが点在し、一緒に写真を撮ることもできる。
 気をつけなければならないのは、予約が必要なことだ。タイムマシンで時間を先回りする必要はない。公式サイトから日時を指定して事前に申し込めば、後は当日を楽しみに待つだけ。5月12日までは、撮影可能な「チチンプイ!科学と魔法のまんが展」が催されている。
 こどもの日も近い。大型連休中は混雑が予想される。早めの予約が安心だろう。