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母の日や母似の人と恋に落ち

小山正見

私事で恐縮だが、私の妻になってくれた人は、背の高さも体型も母にそっくりだった。そのことに気がついたのは、結婚して何十年も経ってからだ。母とは、必ずしも仲が良かったとは言えなかったが、母への憧れが、いつの間にか身に宿っていたのだろう。
気がつけば、母の日である。
花屋に行くと、カーネーションの花束がきれいにラッピングされている。デパートの母の日フェアには若い男性の姿も目に入る。
母の日は、母に感謝する日を作りたいと願ったアメリカ人女性アンナ・ジャービスの運動から生まれた。
日本に伝わったのは、大正末期らしいが、当初からデパートの販促活動と結びついていたようだ。
一説によるとアンナ・ジャービスは母の日の商業化を強く批判し、「手紙などで心を伝える日」だと主張していたという。
俳人の鷹羽狩行は、《母の日のてのひらの味塩むすび》の句を残している。

都政新報5/12付 「暮らしを楽しむ俳句フォト」31