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百日を超へて千日紅の紅

小山正見

住吉小学校に素敵な主事さんがいる。授業に行くたびに美味しいお茶やお菓子をご馳走になる。学校の環境の整備もしてくださる。広い校庭で、広葉樹も多い。枯葉の時期はさぞ大変だろうと思う。
帰りがけに、ふと見るとプランターに赤紫の花がたくさん咲いている。
「何という花ですか」
と聞くと、
「千日紅です」
と教えてくれた。強くて自分で種を飛ばす。次の年になると勝手に増えるのだという。強い花だから、それほど手入れがいらない。学校にはぴったりだと話してくれた。何が合い、何が合わないのかはそれなりの経験がなければわからない。
それにしても「千日紅」とは!
百日紅は「さるすべり」と読むが、夏中花が続くので「百日紅」なのである。ところが、「千日紅」はその十倍。3年近い日数ではないか。なぜ、こんな名前が付いたのか、不思議に思った。
千日紅は、実際には5月から11月ぐらいまで次々に咲くそうだ。確かに百日紅を上回る。色も褪せない。ドライフラワーにするにも適しているらしい。さらに長い間「紅」を楽しめるのである。そこで誇張を込めて「千日紅」としたのだろう。
熱帯アメリカ原産の一年草で日本には江戸時代に伝わったらしい。「団子草」「千日坊主」などの別名がある。
おかげで新しい知見を得た。住吉小学校には来週もお邪魔することになっている。植物が多く、自然豊かな学校だ。この次も、何か主事さんに聞いてみよう。

この句の季語夏

千日紅せんにちこう

夏から秋まで、長く色あせずに咲き続ける紅色の丸い花。