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煌々と東京駅の秋の夜

小山正見

例年なら「残暑、残暑」で暑くて堪らない頃だ。それが今年はおかしい。長袖でその上に上着を着込んでも丁度いい日もある。すっかり秋の装いだ。
久しぶりに東京駅に行った。都政新報の取材が目的だが、ここではネタバラシはしない。来週の火曜日の記事を読んでほしい。
東京駅は随分変わったものだ。南北のドーム屋根が大正時代の開業当時の姿に復元されたのは、もう10年以上前だが、きれいにライトアップされ、言いようもない雰囲気を醸し出している。丸ビルや新丸ビルには、洒落たショップやレストランが並ぶ。
驚いたのは、八重洲側だ。こんなに高層ビルが軒を並べているとは!そのどれも煌々と灯りを灯している。高層階には外資系の超高級ホテルが入っているらしい。
八重洲の語源は、徳川家康に仕えたオランダ人航海士ヤン・ヨーステンに由来するというから、外資系が進出しているのも、何やら面白い巡り合わせだ。
しかし、これほど多くの高層ビルが建ち、事務所スペースが増えると、逆に空室の増える事務所ビルも出てくるのではないかと他人事ながら心配になる。
東京駅構内のショッピングモールも拡張され、大賑わいだ。駅構内のショッピングモールは立地として最高の条件だ。最近では、新宿駅の構内にもEAToLUMINEが開店している。
こうした駅ナカの商業化は、今後ますます進んでいくだろう。
光があれば陰がある。街の商店街が今後どうなるか、心配は尽きないが、それでも秋風が吹くこの夜は、八重洲の煌々とした光と東京駅の美しさを存分に堪能した。

この句の季語秋

秋の夜あきのよ

秋の夜。夜長で、静かでしみじみとした趣がある。