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大川や夏を呼び込む雲数多

小山正見

いよいよ関東地方も梅雨明けとなった。
昨日誘われて、大川端を散歩した。久しぶりだ。暑いが、それでも独特の川風が気持ちいい。
かつて河岸に「餌とも」さんというお店があった。その名の通り、釣りの餌を売る店だ。堤防ができる前はすぐ土手に出て釣りが楽しめたらしい。それほど古い店だが、ぼくが八名川小学校に勤務していた20年前にもまだ営業を続けていた。学校に鈴虫や蛍を届けてくれた事もあった。あの「餌とも」のおばちゃんは今も達者でいらっしゃるだろうか。
江東区芭蕉記念館も大川沿いにある。芭蕉史跡展望公園からの隅田川の眺望は何度見ても見飽きない。大川と清洲橋の景観は見事である。設置されている芭蕉像は「動く」ことをご存知だろうか。夕方になると川の方に顔を向け、ライトアップされるのだ。
最近は河岸に洒落たカフェやレストランができ、若い人たちが行列を作る。清澄白河が「下町の代官山」と呼ばれているようだが、隅田川河畔もそれに続く勢いである。
退職を控えたある日、NHKから電話があった。
Twitter(今のX)についての取材の申し込みだった。当時、ぼくは仲間と「Twitter俳句」なるものを楽しんでいた。当時は、字数制限があったツイッターでも俳句のやり取りをするには最適だったからだ。
「Twitterをする若者は多いが、年寄りがするのは珍しい」
というのが取材依頼の理由だった。
取材日は3月26日。そして放映は退職した後の4月2日だったと記憶している。
どういうわけかYouTubeにその録画が残されている。
(コメント欄にURLを貼っておきますので、興味のある方はご覧ください)
その時の仲間と今も色々な形で繋がっているのが嬉しい。
大川(隅田川)はぼくの歴史の中で決して消えることのない嬉しい光景の一つである。