【初心者歓迎】俳句フォトの会 会員申込はこちら

くちなしや今では指輪も回るほど

小山正見

年配の方は、ご存知だろう。渡哲也が歌い、大ヒットした「くちなしの花」である。1974年というから今から50年以上前である。
俳句の授業で「くちなし」を取り上げた時、この歌を紹介したらキョトンとされた。ぼく自身、あまりのテンポの遅さに改めて時代の変化を感じざるを得なかった。
「歌は世に連れ・・・」と言うが、ぼく自身の人生もまた、時々の歌と共にあったのは確かだろう。
橋幸夫の「高校三年生」を修学旅行のバスの中で歌った記憶があるが、好きにはなれなかった。吉永小百合が歌った「寒い朝」。「北風吹ぬく寒い朝も心一つで暖かくなる」は今でも心に残っている。発売の年月日を調べたら、1962年とあった。ぼくが14歳の時である。伊藤ゆかりが歌った「小指の思い出」も覚えている。これは、1967年だ。少しは大人になって恋心が芽生えた時期かもしれない。妻と最初に出会ったのもこの頃だ。
LPレコードを買って聴いた。井上陽水の「氷の世界」。大学紛争が終わり、一気に社会が変わった。「問題は今日の雨、傘がない」の歌詞はその変化を象徴していた。演歌も聴いた。中島みゆきの「生きていてもいいですか」を目覚の音楽にしたのは、どういう心境だったのか。自分でもよくわからない。
様々な音楽を聴いたてきたのは間違いないが、一番ハマったのは、演歌歌手の門倉有希だ。ファンクラブの会員になり、CDを集めた。どうやらぼくは、彼女の楽曲を担当した浜圭介と荒木とよひさのコンビの曲作りに惚れていたようだ。
その門倉有希が一昨年亡くなった。しかし、彼女の曲は今でもYouTubeの中に生きている。今でも彼女の代表曲「ノラ」が流れてくるとつい手を止めて耳を傾けてしまう。